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Channel: ☆舶来工具について色々と語ろう☆
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コストコ Wera

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俺のブログの来訪者検索ワードは相変わらずコストコ関係が上位を占めている。常連の?検索ワードは「コストコ工具箱」もしくは「コストコキャビネット」なのだが,昨年末より急に増えた検索ワードがある。それが「コストコWera」や「Weraセット コストコ」というようなワードだ。おそらく,昨年の秋あたりからWeraのセットがコストコで販売されているからかと思われるが,期待されている?からには応えない訳にはいかない。それを紹介してみようじゃないか(笑。
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コストコで販売されているWeraのドライバーセット
160iというVDE規格の絶縁ドライバーのセット。VDE規格では絶縁ドライバーは赤色と規定されているのか,どこのメーカーも絶縁ドライバーの色は赤色である。メーカーのHPはこちら。

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セット内容はこんな感じ。
+ドライバー2本(PH1,PH2)マイナスドライバー4本,検電マイナスドライバー1本,ホルダー1個である。

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先端形状
左の検電ドライバーは無加工。+と-はレーザーチップ加工が施されている。

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先端のフィット感はこんな感じ。
フィット感は良好。レーザーチップ効果で,逆さまにしても短時間ならば落ちない。
ぐらつきはあまりない感じ。しかし,この検証も超久しぶりだな…(苦笑。

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生産は,ご存じ?チェコ製。しかし???
右側の白い方は検電ドライバーに付いていた説明書なのだが,なんと!これだけはドイツ製の表示である。すでに,Weraのドライバー生産はすべてチェコに移っているはずなので,ドイツのどこかのメーカーのOEMなのだろうと思われる。Weraは自社では検電ドライバーを生産していないのかもしれない。

このブログに「コストコ Wera」で来訪する人が一番気になるのは価格だろうと思われるが,俺が昨年11月末に買ったときは2600円くらいだった。コストコはご存じの通り商品の価格は常に変動しているので円安進行が激しい現在は値上げされているかもしれないし,在庫が捌ける直前には極端に価格が下がる時もある。蛇足だが,EU圏では付加価値税込み35~40ユーロくらいで販売されている商品だ。

あと,このセットが使えるかどうかだが,今回販売しているドライバーセットはVDE規格の絶縁ドライバーなので,一般的なバイクやクルマ整備に使う場合は使いにくいと思う。軸は絶縁体でモールドされているから太いし。なによりもセットの入組が-ドライバー主体というのがダメダメである。+はPH1とPH2だけで,使うことの多いPH3が入っていないのが致命傷?だろう。電気工事の人やこれからハイブリット車や電気自動車をいじる人にはお買い得かもしれないが???


オマケ!(過去にコストコで販売された舶来工具?)
ご存じの通り,通常コストコで販売される工具は,ブランドはアメリカの物でも,製品はまず間違いなく台湾やチャイナ製である。俺的にはこれは舶来工具とは認めない(笑。しかし,ごく希に?今回のWeraのように舶来工具と呼べる?工具が販売されることがある。これらはコストコで15年前くらいに買った物である。工具はガンガン?使っていても,パッケージだけは?大事にとっておくのが輸入工具ヲタク流なのだ(笑。
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スタンレーのユーリティナイフ4本セット
2本しか無いじゃん。などとツッコミは入れないようにな(笑。もう2本は職場や実家にあるのだよ。

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Made in U.S.A
この表示は写真には載せていない替えブレードのディスペンサーの生産国だが,見ての通り,工具にも
U.S.Aの刻印が入っているし,そして,台紙の反対側にはちゃんとKnife・Made in U.S.Aと印刷されている。
ちなみに,これが販売された直後,このClassic99というユーリティナイフの生産は台湾に移行している。

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QUICK-GRIPのセット
クイックグリップはバイスグリップの姉妹品で主に木工用のクランプである。
このクランプがそれぞれ2本づつ入っているセットだ。

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パッケージにある表示
もちろんアメリカ製。現在もバイスグリップやクイックグリップを販売しているIRWIN(アーウィン)の親会社であったニューウェルラバーメイドが販売。コピーライトは2002年。しかし,工具自体に貼られている表示のコピーライトは1991年のアメリカンツールカンパニーだ。ちなみに,このアメリカンツールカンパニーはバイスグリップを製造販売していたピーターセンの後継会社(ピーターセン一族が経営に関与)で,1993年にIRWINを買収している。紛らわしいのと勘違いしている人が多い(某インポートツールのブログでも間違い発見!笑)のだが,先にIRWINがアメリカンツールに買収され,IRWINの名は一度消えるのだが,その後の2002年にアメリカンツールがニューウェルラバーメイドに買収されて,2003年にアメリカンツールはニューウェルラバーメイド傘下で改名してIRWINブランドが復活。そして,その後のブランド名はIRWINに統一される。さらに,2016年10月にはニューウェルラバーメイドのツール部門はスタンレーブラックアンドデッカーに売却されるのだ。それが現在に至る会社の沿革である。

ここで,賢明な閲覧者はピンとくるだろう。コストコで時々販売される舶来と呼べる?工具のセットはその殆どが
生産中止,生産国(アメリカ以外に)移行,会社名やブランド名変更等の旧型在庫製品を安く叩いて仕入れて?,独自セットにした物なのだ!
コストコのプライベートブランドであるMASTERGRIPやKIRKLANDブランドの工具やキャビネットは定番商品なので価格変動はあるものの内容は殆ど変わらないが,時々ポッと出てくる有名ブランドの物は殆どこの条件に当てはまる。このブログでだいぶ前に紹介したホーマックのキャビネットも販売直後にメーカーHPが暫く見られなかったことからも,製品か会社関係に何らかの変化があったのだろう。これはコストコで販売される工具以外の物にも当てはまり,家電製品や食器などでも驚くほど安く販売されることがある。数年前,リチャードジノリの食器セットがコストコでかなり安く売っていたが,よくよく調べたらジノリは2012年に破産していたし。まぁ,それがテンバイヤーの仕入れ元にもなっている訳だが(笑。だから,そういう物がコストコで販売された時は,その製品がそろそろ生産や販売中止と考えるべきで,生産国が変わる場合などはオリジナルを手に入れる最後のチャンスになるわけだから即買いした方がいいかもしれない。そうすると今回のWeraも近々モデルチェンジか生産中止するのか???あと,Weraの製品ページを見ていたらこんな表記を発見。「Product not available in the USA and Canada.」アメリカやカナダでは使えないらしい。おそらく,アメリカのULやカナダのCSAといった電気関係の安全規格を取っていないからだと思われるが,もしかして,アメリカのコストコ担当者がこれを知らずに仕入れて,アメリカでは販売出来ないから不良在庫をアメリカ国外のコストコで販売…!ってことはないだろうなぁ(笑。

蛇足ですが…!
ブログなどでコストコでスナップオンを手に入れたと喜んでいる?人に水を差すようですが,コストコで売られているスナップオン製品はライセンス生産品で,スナップオンのノベルティ的な物なので,工具といえどもスナップオン製品とは言い難いことを付け加えておきます。まぁ,正規ライセンスなので偽物ではないのだが,生涯保証の付くスナップオンの自社製工具とは一線を画する物であることを知っていた方がいいと思う。コストコのスナップオン製品はマスターグリップを製造しているオールトレード社がライセンスの元に生産しているもので,要はマスターグリップの商品がスナップオンと名を変えて販売されているだけなのである。


イニシャルAの終焉…(泣。

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俺は輸入工具ヲタクであると同時に,アメリカ製品ヲタクでもある。だから,アメリカ製の工具はその両方を満足する物なのだ。しかし,そのアメリカ製工具ヲタクにとってはとてつもない?悲報が入ってきた。

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この記事を読む限り,APEXは今後ギアレンチブランドを推進していくようで,APEXのコミニュニケーションディレクターのKelly Rhoads氏は,「これは移転とかではなく,今後はこのブランドを販売することはありません」というようなことを述べている。すでに従業員は170人解雇されているらしい。思えば,2012年にBain Capital に買収されてからAPEXはおかしくなったような気が。マトコを手放したのも同じ時期か。投資会社は工具の事なんて考えてないからなぁ。奴らは会社の金銭的価値がすべてだから,散々かき回して資産価値を上げたら即売却か。次期大統領は米国内の雇用を増やすために「国内に製造拠点を!」などとほざいているが,こういう事で雇用が減っているのも気にしてくれよって気もするが。今回のこのニュースが,その次期大統領が盛んに口にする?「偽ニュース」であることを祈っているのは俺だけではない筈だ。

ちなみに,上の写真は2013年6月に閉鎖されたノースカロライナ州ガストニアにあったAPEXの工場。この工場こそが1970年代から続いたEASCOの工場そのもので,この閉鎖によりEASCOの名前は完全に消えたといってもいいだろう。この時も220人が解雇されている。蛇足だが,この工場で生産されたクラフツマンのギアードレンチなどの工具にはGKの刻印がされているので簡単に判別できる。

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これがそのGK刻印。ガストニア工場製の証である。ちなみにFはイヤーコード。



なお,この件はメーカーのWEBサイトでは未だ発表されていない。

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アームストロングは1890年操業でアメリカ製を売り物にするツールブランドだ。米軍御用達でもある。


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アレンは,ウィリアムG.アレンが1910年に取得した六角穴スクリューが始まり。六角レンチの元祖だ。


蛇足だが,アームストロングの終了に伴いMATCOはアメリカ製では無くなる気がする。マトコはだいぶ前からAPEX傘下ではなくなっているが,その製品はアームストロングと刻印違いの工具が殆どだからである。さぁ,今のうちにアレンとアームストロングの工具を注文しようか。生産中止品だし,コストコでセットにして安く売らないかなぁ(笑。← って,そこかよっ!

APEXとの決別。

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先日のアームストロング関連で,気になったことが一つあった。
クラフツマンは今後どうなるのだろうか?と。
クラフツマンはEASCOの前身であるムーアドロップフォージが1938年から生産を担い,徐々にアメリカ製が少なくなったとはいえ2012年頃まで一貫してレンチ類をEASCOが生産していたのはツールマニアには周知の事実だろう。EASCOの親会社はダナハーツールグループからAPEXとの合弁会社設立により自動的にAPEXツールグループになり,その後グループ内の会社再編でEASCOは会社として幕を閉じた。それと同じ頃クラフツマンのレンチ類は同グループの上海SATAにすべて生産が移行完了する。ここで,あえて「生産していた」という表現にしたのはそれも終了することが分かったからである。

なんと!年始早々クラフツマン製造販売の権利がスタンレーに移っていたのだ!2017年1月5日付でクラフツマンの製造販売契約がスタンレーブラックアンドデッカーとシアーズの両社間で締結されている。ここで注目したいのは製造販売という点である。クラフツマンはムーアドロップフォージが生産する前にスタンレーが吸収したニューブリテンツールが生産していたので元の鞘に戻った?と言えなくもない。製造だけなら単にAPEXからスタンレーにOEM供給元が換わっただけと言えるが,今回の契約は販売も含んでいる。要はこの契約により,クラフツマンはシアーズのプライベートブランド?ではなくなり,今後はシアーズやKマート以外でも所謂ひとつの工具ブランドとして工具店で普通に販売されるようになるということだろう。まぁ,2010年からエースハードウェアで販売しているし,2011年からアメリカ国内ではコストコで販売しているようではあるが…。

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こちらはシアーズのニュースリリース。言うまでもなく?上のスタンレーのニュースリリースと内容は全く同じであるが,双方のリリースの中にこんな文章があった。

 expanding U.S. manufacturing footprint and adding jobs in the U.S.; the Craftsman brand complementing and expanding Stanley Black& Decker's existing operations; revenue opportunities; and organic revenue growth and accretion to earnings per share.

【グーグル先生の翻訳】
米国の製造面積を拡大し、米国で雇用を増やす。 Stanley Black&Deckerの既存事業を補完して拡張するCraftsmanブランド。 収益機会 有機的収益の伸びと1株当たり利益への増加。

何だ,新大統領に気を遣った記述か?(笑。とりあえずアメリカ製が増えて雇用が増えることは歓迎すべきことだろう。日本でもスタンレーワークスジャパンが経営する六輪生活ショップで販売の可能性はあるのだろうか。あっ!APEX(上海SATA)製のクラフツマンは生産中止品だし,コストコでセットにして安く売らないかなぁ(笑。← って,またそこかよっ!

じゃぁ,MATCOは今後どうなるのだろうか?
クラフツマンの今後は判ったが,異母兄弟ブランド?のマトコについてもどうなるのだろうか?と調べてみた。色々とググってみると,ある工具関係の掲示板にMATCOはAJ MANUFACTURINGに生産が移ったとの書き込み。裏付けがとれなかったので本当かどうかも判らないのだが,従来からMATCOのツイストソケット(いわゆるターボソケットの同等品)は同社が生産していたと思われる。ちなみに,ターボソケットはHB Productsが製品化したツイストソケットの元祖であり,現在はHB Productsを継承したHudson Bearings(ハドソンベアリングズ)のオリジナル品だ。

その証拠として?AJのメーカーヒストリーページにはこんな記述があった。
We currently provide our products to a number of customers including Snap-on Tools, Matco Tools, MAC Tools, Sears, and Wal-Mart as well as a number of WD’s throughout the United States. 

 【グーグル先生の翻訳】 
当社は現在、Snap-on Tools、Matco Tools、MAC Tools、Sears、Wal-Martなどの多くの顧客と、米国内の多くのWDに製品を提供しています。    

この記述を見る限り,以前からMATCOにOEM供給していたのは間違いないようである。スナップオンやマックにも供給しているようだが。シアーズの記述もあるからAJマニファクチャリングはクラフツマンにも供給していたのだろう。

そして,さらに調べて見たら…。
このFORTIVEという会社は昨年の7月にダナハーから分社した独立上場企業だ。他にフルークやテクトロニクスなど,従来はダナハーグループだった計測機器の会社も傘下になっている。マトコの場合はフランチャイズビジネスを行う販売会社なので(当初からマトコは基本的に自社では工具箱以外を製造していない)生産元を突き止める事は出来なかった。


しかし,こういう事ってアメリカ製工具マニア以外には全く惹かれないつまらない話題だよねぇ(苦笑。





3月6日,ホームページを更新しました。

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本日,ホームページを更新。
 
「読む工具…」のページに,「グっとくる工具2017」と「正しい工具の揃え方・使い方」の2冊を追加。

しかし,実に1年2ヶ月ぶりのHP更新(苦笑。この一年は色々なことがあって,当然?HPの更新は二の次で,ブログ更新が精一杯という感じでした。一昨年秋に父が脳梗塞で倒れて入院。その後過労?で母も脳梗塞で入院。しかも母が入院中に父が他界したので葬式も出せず…!。母が普通の生活に戻ってからもごたごたしていたが,今度は兄が大動脈解離で生死を彷徨う?入院と,次に倒れるのは自分かも?というところ。まぁ,HPも今後は順次更新していきますのでよろしくお願いします。

父親から譲り受けた工具

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今日は父親の一周忌である。しかし,俺のの父親は本当にタイミングが悪い人だ。亡くなったときは母が入院中で葬式を出せず,一周忌は今度は兄が入院中で法要が出来ず…!仕方がないので?三周忌に同時にやろうかという話になっている。今度は俺が入院したりして…(苦笑。さて,工具の話に戻ろうか。今回は一周忌ということで父から譲り受けた工具を紹介してみよう。俺の父は昭和39年まで進駐軍のベース(現在の米軍基地)にボイラーマンとして勤務していた関係で,子供の頃から家には謎のアメリカ製品がいくつかあって,その中にあったのがこれらの工具である。
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ガスプライヤー
上がJ.P DANIELSON,下がUTICA製。ガスバーナープライヤーとも言う。主に配管用の工具だ。

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工具の刻印はこんな感じ
J.P DANIELSONは1940年代にPLOMB(現在のPROTO)に吸収されたメーカー。現在のUTICAはAPEXツールグループのトルクレンチメーカーである。

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ジョウ部分はこんな感じ
この,ガスプライヤーはネジザウルスのルーツとも言える工具だ。参考にネジザウルスを並べてみたが,同じような感じがよく分かると思う。重ねた上側がJ.P DANIELSON。下側がUTICA。両者は微妙に形状が違う。ネジザウルスはこの工具をヒントに潰れたネジを回す機能に特化した溝を研究してパテントも取っている。

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ハゼットのモーターレンチ
右下はメーカー刻印部分のアップだが,完全に旧々?のロゴだ。この刻印以外は工具に刻印は一切無し。GERMANYの表示も無い。しかし,米軍基地なのに何故ハゼット???と生前に父に訊いてみたが,「知らん。忘れた。」の一言で片付けられた(苦笑。上のガスプライヤーも含めて錆の塊だったが,ガラスビーズのブラストを掛けてここまで綺麗にした。

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スタンレーの木製折れ尺
要は折りたたみ式の定規である。巻き尺(コンベックス)が普及している現在,この工具はすでに絶滅したのではないだろうか。試しにSTANLEY 163で検索掛けたらVintage Stanley Folding Rules としてヒットした。日本では折れ尺だが,正式名称はフォールディングルールっていうらしい。インチだし,使い勝手は良くないし,残念ながらこれをちゃんと使った記憶がない(笑。

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BLACKHAWK-ARMSTRONGのスパナ
現代の工具では殆ど見ることが出来ない?文字が浮き出ている表示の工具だ。Bの文字が削られてLACKHAWKになっている。最初,軍隊で使われた工具だからグッドラックとかに掛けているのか?とも思ったが,スペルはGOOD LUCKだから違う。LACKでは欠如とかの意味になってしまうので理由がわからない。音韻でLUCKとして読み替えているのか???。ちなみに,1920年代~1940年代に両社は提携しており,その頃はダブルネームで工具を販売していた。ブラックホークは現在スタンレーが所有するブランドで,プロトのセカンドブランド的な存在。アームストロングは現在APEXツールグループで1890年操業の老舗ブランドも,あと半月ほどの命である。この工具もインチゆえ,殆ど出番がない(苦笑。

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スパナの刻印。
ありがとう親父。さようならアームストロングツール!!







Tullen SNIPS

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一言メッセージにも書いたが,今更ながら「ホームセンターてんこ」という漫画にハマってしまった(笑。3月で消滅する半端なポイントあったので,じゃぁ漫画の単行本でもポイントで買うか!と試しに一巻。同時に「ばくおん!」も一巻買ってみたがコチラの方は面白いけどハマらなかった(笑。ホームセンターてんこの作品舞台はホームセンターTENCOという町の金物屋さんなのだが,最近,フラっと入ったこの手の金物屋で懐かしい工具をゲットしてしまった!けっこう数が出たハサミなので,もしかしたら古くから続く工具店とか金物屋にはまだまだ残っている可能性も???五階のO商店とかにも残ってないかな。
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TullenのSNIPS
箱はだいぶ傷んでいて黄昏れてしまっているが新品のデッドストック!「こんな物が未だ残っていたんだ!」と,思わず赤と青の2本買ってしまった(笑。値段は敢えて書かないが,当時1800円だったものがその半額以下で買えた。ちなみに,箱の上に乗っている赤のSNIPSは30年以上前から使っている俺の愛用品。作りはけっこうチープなのだが,よく切れるし使いやすいのでスペアを買おうとずっと思っていたが,いつの間にかどこの店でも見つからなくなり新たに入手出来ないまま現在に至ってしまったのだ。当時このハサミを買った記憶がないので,父親か兄が使っていた物を借りてそのまま返さなかったのかもしれない(苦笑。

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グリップ部分の刻印
工具としては本当に珍しい?ニュージーランド製!隣国のオーストラリアは工具会社(最近は自国製が少ないので敢えてメーカーとは書かない)がけっこうあるのだが,ニュージーランドというのは他に思い浮かばないなぁ。って俺が知らないだけ?当ブログにファン登録をしてくれているH氏は在住時にNZ製工具を使っていたのだろうか?

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ブレードはこんな感じ。
これを生産していたTullen Industries Limitedがパテントを持つ刃が無いハサミである。鉄板を打ち抜いただけの感じなのだが,薄い物からそこそこ厚い物までけっこうよく切れる。薄物ならば金属板も切れるのだ。メッキの質も良く,30年以上たいした手入れもしていないのに錆はまったく出ていない。

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これがその1976年に取得している刃のパテントである。刃といっても鉄板を斜めに切り落としたような断面で,普通のハサミのように研がれた刃があるわけではない。このパテントで生産されたハサミはベストセラーとなったが,Tullen Industries Limitedは1985年に髭剃りで現在も有名なイギリスのWilkinson Swordに買収される。しかし,その3年後にハサミの大手メーカーであるフィンランドのFiskarsに売却されニュージーランドでの生産は終了。その後はイギリスで生産が続けられたがそれも終了となり,Tullenのネームは消えることになる。色々と調べて見ると,当初SNIPSという名称で万能ハサミとして発売されたが,その後グリップ形状が変更され,US PAT.4152831で作られるホルダーとセットのキッチン用ハサミとなってからの売り上げが伸びたようである。


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箱の両面をスキャンしてみた。
何か本当に古くさいよなぁ。いかにも昭和のパッケージという風情だ。表面は真ん中が透明のプラスチックの窓にで中の工具が見えるようになっている。(この画像だけ大きめのサイズになっていますのでクリックすれば説明文が読めます。)販売元の(株)シユミツトを検索してみたが,潰れたのか?どこかと合併して消滅したのか?それらしい会社を見つけることは出来なかった。

ARMSTRONG ELIMINATOR

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以前ブログに書いた情報が偽ニュースでなければアームストロングとアレンの工具は一昨日で生産が終わっている訳だが,消えたブランドを偲んで?あまりメジャーにならなかったアームストロングの工具を紹介してみよう。

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エリミネーターソケット
写真を合成したので画像が小さくなってしまったが,金属ケースが3/8Sqのセットで,プラスチックケースが1/4Sqのセットである。3/8Sqは2000年代初頭の未だ現行機種だった頃に買った物で,1/4Sqは生産中止後数年経った頃に買った物である。前期型と後期型というべきか。

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ハンドルのラチェット部はこんな感じ
裏蓋が無く,ギヤが剥き出しのラチェットで,このギヤ部分は外すことが出来る。後述するがMATCOにも同じ機構のラチェットがあり,FGなどの店で販売されていたのを見た人も多いだろう。かくいう俺もFGで店員のねーちゃんに「お客さん,このMATCOのラチェット珍しいでしょう?ギヤの部分がこうすると外れるんですよぉ~。」みたいな説明を受けたことがある。性格の悪い俺は「知ってるよそんなこと」と思いつつ,ねーちゃんに質問した。「あぁ,珍しいですね。何で外れる構造なんですか?」ねーちゃんは一瞬フリーズして答えられませんでした(笑。

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外せる理由はこれ。
上記のラチェットにはこのソケットが嵌るのだ。ソケットそのものが外歯になっており,見ての通り,穴が貫通しているパススルーソケットである。上のクロムメッキのものがアームストロング。下の黒いソケットがマトコ。赤リングがインチで青リングがメトリック。製造工場が違うのか?アームストロングとマトコはリングの色合いが微妙に違う。

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エクステンションバーはこんな感じ。
中央の画像はラチェットハンドルに専用のエクステンションバーとソケットを付けたところ。パッと見はプラグレンチかディープソケットといった風情。右の画像を見ても判るとおりエクステンションバーも当然?穴が貫通しておりパススルーだ。左の画像はソケットを装着すると飛び出る黒いリング。ここ部分を押すと,先に付いているソケットが押されてソケットが外れる。

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MATCOではSPECIAL PORCESという商品名で売られていた。
このようなミリタリー風味の?プラスチックケースに入っているセットである。マトコのマニアの方で「何でマトコのソケットは綺麗なメッキじゃないんだよぉ」と嘆かれる人も多いだろう。しかしこれには訳があるのだ。

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MATCOのケース内説明書
これがソケットが黒い理由だ。マトコはハンド用ソケットではなく,パワーツール用のソケット(非インパクト)なのである。アームストロングとは単に仕上げの違いだけではなく材質も違うと思われ,材質にちょっと赤みがかかっていることからもパナジウムが多めの配合?なのだろう。ちなみに,俺はこのセットをアウトレット品を扱うアメリカのショップで買ったのでハンドルはフレックスタイプの物しか入っていなかった。もちろん,買った物は新品だ。

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仕上げと材質の違い
マトコは赤みがかかった材質で仕上げが丁寧なのが判るだろう。最近のマトコはアームストロングと刻印違いだけの工具に成り下がってしまったが,20年近く前はこれだけ仕上げが違ったのだ。以前HPで比較したスナップオンとウィリアムズの仕上げの違いと同じだ。この滑らかな表面,これだけ違いがあれば高価な点も納得できる。しかし,昨今のマトコは高い金出して買う価値は全く無いと思う。

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もちろん,アメリカ製


オマケ!
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かつて,ハゼットにも同じような工具があった。
最初パッと見た時,エリミネーターソケットのライセンス製品か???と思ったが,SPECIAL 24-POINT DRIVEという説明文にもあるとおり,ソケットやエクステンションバーのギザギザ部分はギヤではなく24ポイントドライブらしい。この工具もパススルータイプで,ドライブ形状は違うが,ギヤレンチのボルテックスソケットと同じ発想の工具だ。ボルテックスソケットはシグネットなどからも発売されているのでご存じの人も多いだろう。エリミネーターや
マトコのスペシャルフォースが消えた原因は,当時のダナハーツールグループが,パススルーソケットをギヤ数も多くてゴミ噛みをしない構造のボルテックスに統一したからだろう。

さらにオマケ!
参考にエリミネーターのカタログをスキャンしてPDFでアップしておきます。3.25MBで,ちょっと重いのはご勘弁。
上記のハゼットのカタログも最終ページに付けました。このカタログ見ていると,当時のアームストロングがプロトをライバル視してるのがよく解る。表紙の下の方にある丸型ラチェットもプロトだし,最終ページのオールドファッションラチェットの画像も明らかにプロトの小判型ラチェットだ。



ターボソケット(TURBO SOCKET)

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ナメたボルトやナットを回すソケットの元祖?であるターボソケット。出来ることなら使いたくない工具であるが,最近これのオリジナル品を手に入れたので紹介してみようか。
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俺が持っているターボソケット
上が以前から持っている3/8SqのものでS・Kブランド。下が今回手に入れたオリジナルターボソケットで1/4Sqのものである。S・KブランドとはいってもライセンスでS・Kが造っているわけではなく,もちろんOEM品で製造はハドソンベアリングスというメーカーだ。

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ソケットはこんな感じ。
これは3/8Sqのものだが,OEM品ゆえS・Kの刻印が入る。SとKの間はドットではなくアスタリスクで,S*Kと打刻されている。もう10年近く前に買った物だが,使用感が全くないのはご愛敬。しかし,これを使い込んでも何の自慢にもならないのだ。これを使い込んでいる人?というのは錆の塊のようなクルマやバイクをレストアしている人か,ネジをナメてばかりいる素人サンメカというところか…(笑。

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開口部はこんな感じ。
この,螺旋状に切られた溝がナメたボルトやナットに食い込む。現在はパテントが切れているのだろうか。各社から類似形状のソケットがツイストソケットやトルネードソケットなどの名称で発売されている。それらは決して偽物ではなく,薬でいうところのジェネリック製品みたいな物か,新たにパテントを取った製品だろう。ちなみに,ターボソケットは黒染め仕上げだが,インパクトやパワーツールには使えない。あくまでハンド専用ソケットだ。

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こんなになったボルトでも回せる。
これはオイル注入口のキャップだが,俺の乗っているバイクメーカーがバレバレですね。頭にはメーカー名も入っているし,色でも判るし。しかし,さすがにヘボな俺でもここまではナメないぞ(笑。何度も開け閉めしてオレンジ色のアルマイトが剥げて角も丸くなってきたので要らなくなった部品である。それをさらに角を削った物だ。ここまでナメると12角のソケットは空転して全く引っかからない。6角のソケットは少し引っかかるが回す迄には至らない。しかし,FPC(フラッシュツール)のパラボラソケットだけは引っかかり,トルクは掛けられないが回すことが出来た事を付け加えておきます。

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トルクを掛けてみる。
上記のナメたボルトに30Nm掛けても空転することはない。HPに掲載しているソケットのテストならばボルトは捻じ切れている数値だ。このオイルキャップはアルミ製だがこの程度では捻じ切れることはない。もちろん,回しているのはネジを緩める方向の左回転である。蛇足だが,ターボソケットの類で固着しているナメたボルトナット等を緩める場合は締結部にCRCなどの浸透性潤滑剤を十分に染みこませてから緩めなければならないのは言うまでもない。ナメていてもこれだけ緩め方向に力が掛けられるのだから無理に回すとボルトの頭がもげるぞ。頭がもげた固着したネジなんて外したくないねぇ。そうなるとエクストラクターの出番になるわけだが,多くの場合この後はエクストラクターが折れたりしてドツボになるんだよなぁ(笑。

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もちろん,アメリカ製。
今でこそ.AJ Manufacturingのツイストソケットにこの手の製品のOEM供給元シェアを取られた感じだが,かつてはスナップオンもターボソケットがOEM供給元だったはず。あと,色々とパテントを調べてみて,US PAT.4781082あたりがオリジナルのターボソケットに使われたであろうパテントだと推測しているのだが,これだ!と思うその物のパテントを見つけることは出来なかった。現在発売されているツイストソケット関係のパテントはIRWINのUS PAT.6598498や,AJ ManufacturingのUS PAT.6729208があり,ターボソケットとは別のパテントのようである。


HEX PRO/STAR PRO

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今回紹介する工具はヘックスプロとスタープロ。ご存じ?ボンダスから発売されているヒンジタイプのHEXとTORXの工具だ。しかし,残念ながらアメリカ製ではない。最初から台湾製と判っていて輸入した物である。
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左がスタープロ。右がヘックスプロのセット
セットで買うとこのような青色のポーチに入っている。ポーチの質はさほど悪くはない。

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ポーチを丸めるとこんな感じ。
ちゃんと?”PRO”の文字の手前の形はそれぞれの形状を示している。ここで賢明な工具マニアの人は「何でボンダスが発売しているのに”TORX”という名称を使わないんだ?」と違和感を覚えるはず。ボンダスはもちろんトルクスの正規ライセンスを取得しているメーカーで,BONDHUSブランドの製品はすべてTORXという名称を使っている。何故この製品には使わないのだろうか?

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ヘッドはこんな感じ。
仕上げはけっこう綺麗で光沢のある梨地仕上げだ。

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工具の刻印はこんな感じ。(ピンぼけご容赦)
表示はサイズのみで,生産国であるTAIWANやBONDHUSの表示は一切入っていない。サイズ刻印の位置,向きなどは統一されて印字されており,アメリカ製のような?向きや位置がバラバラということはない。

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全長は比較的短め。
おそらくオーバートルク防止のためだろう。一番大きいサイズでも200mm程度の長さしかない。このように「無理な力掛けるなよ」とアピールしているような工具は,決してメーカーの想定外使用をしてはならない。パイプで延長するなどの使い方はもってのほかである。

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パッケージの表記はこんな感じ。
同じ形の工具なのに,HEXの場合は”KEY”でSTAR(TORX)の場合は”WRENCH”と表記している。この違いは何なのか?日本人の感覚だとヘックスキーではなくヘックスレンチというのがデフォだし,あえてKEYという名称を使うならば頭はHEXではなくALLENだと思うが,このニュアンスの違いは英語圏の人間じゃないと解らないのかもしれない。

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パッケージ裏の表記はこんな感じ。
上がSTAR PROのパッケージで,下がHEX PROのパッケージの表示なのだが,違いが判るだろうか?見てのとおり,この”○○○PRO”という工具は,実はボンダス製ではないのだ。元々,ウォーレンスコットディストリビューターというカリフォルニアの会社が台湾で製造して販売していた製品を,ボンダスが商標と販売の権利を2013年に獲得して販売するようになったのである。俺のSTAR PROは2013年以前に買った製品なので旧表示というわけだ。TORXの名称を使わない(使えない?)のはおそらく製造元がボンダスではないからだろう。ちなみに,表示のとおりパテントは,US PAT.6443039US PAT.6688196で製造される。2000年と2002年のパテントだ。

HEX PROのメーカー動画
これを観れば使い方と特徴がわかるはず。しかし,特徴を強調するあまり,ちょっとわざとらしい。ボンダスなんだからボールポイント使えよって感じだよね。おそらく,ボールポイント使ったらHEX PROの特徴が半減ってか(笑。


オマケ!
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あの,ギヤレンチの生みの親であるボビーさんは,さらに一歩先を行く?工具を考えていた!ヒンジ部分が差し替え式の物だ!未だ発売はされていないようだが,この工具もソケットとハンドルを切り離したとされるスナップオンのように伝説の工具になるのだろうか???ちなみにこれは2015年に取得しているパテントだ。



オートサービスショー2017

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オートサービスショーはいつも初日に行っているので、これから行く人のための速報として毎回すぐにアップしているが、今年はデジカメの調子が悪くて撮った写真は殆どピンぼけ(苦笑。そんなもんだから当日アップする気が失せてしまい今日になってしましました。今回は「これだっ!」というような商品が殆どなかったということもあるのだが…。(使えた画像も何となく端がピンぼけなのが判るかと思います。)
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開会式の様子
毎回?書いているが,オートサービスショーの通は開会式から参加するものなのだ(笑。
立っているのは国交省などの関係官庁や自動車関連団体のお偉いさん達である。

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KOWAのマグネットリングユニバーサルレンチ
俺的にはこれが一番惹かれた工具だ。奥まった場所にあるナットが「緩んだ!」と思った瞬間,ワッシャーだけが残ってしまったり,ワッシャーが外れて更に奥まった場所に転がってしまったとかの時に味わう脱力感…!これを使えばそんな悩みからは解放されるのだ。テストと書かれたナットで試させてもらったが,ものの見事にワッシャーも一緒にくっついてくる。まぁ,用途もサイズも限られた工具だが,ホンダのSSTを造るKOWAならではの工具だと思う。蛇足だが,KOWAのソケットレンチ類はコーケン製なのは工具マニアならば周知の事実だが,このレンチはコーケン製ではないそうだ。

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シナノ(SI)のエアラチェット
俺的には二番目に惹かれた工具。前回のオートサービスショーで発表され,その後発売された首振りのエアラチェットにインパクト機構が付いた物だ。今回のショーではエアツールの真新しい物は他メーカーでも無かったが,ライバルであるSPエアーも前回出品されていたラチェット部の首が回るエアラチェットにインパクト機構が付けた物が出品されていた。蛇足だが,SI(信濃製作所)とSPエアー(旧 信濃空圧工業)の関係を訊いたら,元々社長が兄弟でSPエアーは独立したような感じ?らしい。両社ともシナノなので外国で混同されるためSP AIRに改名したそうだ。今回からはSIが赤,SPが青とコーポレートカラーも確立して差別化しているようである。

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整備女子?のための工具
確か,BANZAIの展示だったかな?「各社から発売されているカラフルな色合いの工具を集めてみました。」という展示である。プライヤーはロブテックス,エアツールは空研,青いエアゲージは旭の限定品で販売終了品。
しかし,これって男の発想だよね。俺も技術系の職場で女子も多くなっているが,女性は仕事の道具にカラフルな色なんて求めていない感じだけどなぁ。仕事では若い子も普通に地味なドカジャン着てるし(笑。

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カラーバリエーション総選挙(笑。
これは三協リールの展示。写真には写っていないが下には投票箱?があり,気に入った色の下にある箱に用意されているピンポン球を入れる。蛇足だが,俺が投票したのは奥から4番目のターコイズ。写っていないが一番手前にはスケルトンモデルもある。ちなみに,この全色が発売されている訳ではなく,あくまで,どういう色が人気があるのかの調査のようである。

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ヤンキーツイストメカニズムのツイスターは台湾製もあった…!
これは台湾のTOPTULの製品だが,以前ブログで紹介したBSIの類似品が台湾製で存在していた。ということは,ドイツのシュローダー以外でもヤンキーツイストメカニズムを生産しているのか???ちなみに,今回単独で展示していたアジアのメーカーはこのTOPTULだけだった。

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今回の戦利品?
右上の物はDNTのブースで色々と塗料の事を訊いたらカタログと一緒に塗装用の簡易防塵つなぎ。その左はハゼットのフルカタログが入っていたバッグ。ステッカーはコーケン,SPエア-,テロソン,ロックタイト。メモパッドはコーケンと関西ペイント。ボールペンはコーケン,関西ペイント,ハゼット。団扇はヤマト自動車,サンコー,ネプロス。あと,GENTOSのキーライトとオベロンのウェットティシューだ。今回GENTOSは初出展だと思うが,懐中電灯は知っていても作業灯も出しているとは知らなかったなぁ。個人的にはネプロスの団扇は公式キャラの匠鏡子さんを絵柄にしてほしかった(笑。


今回は舶来工具の話題は無いのかよ!って思う人のためにネタを少し。
Wiha(ドイツ)の掴み物は今後すべてベトナム製に!(泣。
ドライバーとHEXレンチ類は今後もドイツ製だが,掴み物はベトナム工場が出来たため,そちらにすべて生産が移転とのことです。まだ国内にドイツ製の在庫はあるが,新規に入ってくる物はベトナム製になるそう。(ノガジャパンのブースで情報入手)

ボンダスのLレンチは一部日本製がある。また,ドライバーはドイツ製に。
日本国内専用モデルかどうか聞きそびれたがWISE(若穂囲製作所)のOEM品があった。セットの中にWISE独自の延長ハンドルが含まれていて,サイズごとに色の帯の表示なのですぐに判ると思います。また,ボンダスといえば以前からドイツのFeloのドライバーがラインアップされているが,最近ドイツのドライバーメーカーを買収したので,今後はボンダスブランドのドイツ製のドライバーが増えるとのこと。そのドイツのドライバーメーカー名は教えてもらったが忘れてしまいました(苦笑。とりあえず,聞いたことのないブランドでしたが…。(ボンダスジャパンで情報入手)


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それでは,みなさんご安全に!
しかし,このネタ何回目だよ(笑。



S・Kの90Tラチェット

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先日の一言欄にも書いたが,S・Kから新しいラチェットハンドルが発売されたので輸入してみた。S・KのラチェットはFACOMとの提携時には72Tのファコムと同機構のラチェットがラインアップされていた。しかし,提携が切れ,倒産の危機に見舞われた以降は昔からの丸型36Tのラチェットのみになってしまった。小判型で36Tならばコーケンなどが今でも作っているが,丸型で36T…!これはもう時代遅れとか言いようがない。そこで,「ウチも時代に乗り遅れないぞ!」と発表された?のが今回紹介する90Tのラチェットだ。
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全体像はこんな感じ。
グリップ部のデザインはJH.WILLIAMSに酷似。メッキはスーパークロームというフルポリッシュ仕様。
方向の切り替えレバーはS・Kのイメージカラーである緑色にしており,製品のアクセントとなっている。

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ラチェットの機構はこんな感じ。
EASCO(現APEX)のパテントが切れたのだろう。アームストロングやMATCOと同様の機構だ。ネプロスの90Tにも少し似ている。結局,行き着くと?みんな同じ形になってしまうのかもしれない。ギヤのフィーリングは使い込んでいないゆえちょっと引っかかる感じも少しあるが,使用には問題ないレベルだ。ちなみに,Oリングなどシールド機構は一切付いていない。蛇足だが,MACやPROTOの90Tラチェットはシールド機構が付いている。さらに蛇足だが,この手の多ギヤのラチェットはギヤ部にグリスを塗らない方が良い。クリアランスが小さいゆえ,グリスがパウルに張り付き切り替えのフィーリングが悪くなる。塗るならば少し粘度のある潤滑油か。俺はグラファイト系の浸透性潤滑油をギヤ部に塗ってから蓋を閉じた。

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ヘッドデザインはこんな感じ。
U.S.Aの文字が泣かせます(笑。S・Kはアメリカ製を売り物にしているメーカーで,親会社のIDEALはS・Kを含め製品の90%がアメリカ製となっている。現在,S・Kは日本国内に正規輸入元が無く,普通には入手困難な製品であるが,興味のある方は個人輸入してみましょう。現地価格は$60弱です。送料込みで1万円以下で買えますよ。


BOLLMANNGRIP(バイスグリップ以外の選択)

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今回紹介するのはドイツ製のグリッププライヤーである。言うまでもなくバイスプライヤー界の巨人はバイスグリップ。もはや代名詞化しており、どのメーカーのバイスプライヤーであってもバイスグリップと呼ばれてしまうのはご存じのとおり。オリジナル以外のバイスプライヤーの代表メーカーはスペインのグリップオン(Grip-on)というメーカーで、ブルーポイントやシグネットなどの有名ブランドにもOEM供給しているのだが、以前からドイツ工具ブランドのバイスプライヤーはドイツ製で、OEM供給元は長い間突き止めることが出来なかった。で、散々調べて?探し当てたのがこのBOLLMANNというメーカーで、それを急遽ドイツから輸入したという訳なのだ。

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BOLLMANNGRIP(ボールマングリップ)
もちろん、このメーカーの製品は100%ドイツ製で、工具の街レムシャイトに会社がある。裏付けは取れていないが、バイスプライヤーの専業メーカーであるし、各ドイツメーカーのバイスプライヤーのOEM供給元である可能性は高いと思う。

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同じサイズのオリジナルバイスグリップと比べてみる。
オリジナルのバイスグリップは解放レバーに特徴があり、レバーを握って解放する。その他のメーカーはレバーを起こして解放するタイプで、見ての通りこのボールマングリップは後者である。

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さらに、オリジナルバイスグリップと比べてみる。
右側がボールマングリップ。最大の開き幅はまったく同じ。調整のネジの径は左側のオリジナルバイスグリップの方が大きい。現在のオリジナルバイスグリップはチャイナ製なのだが、チャイナ製は調整ネジの頭の部分にHEXレンチが差し込める六角穴があるので簡単に判別で出来る。アメリカ製には六角穴は無いのだ。さらに蛇足情報を付け加えると、昨年秋にIRWINはニューウェルラバーメイドからスタンレーブラックアンドデッカーに売却され、今やMACやFACOMと同じグループになってしまった。

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工具の刻印はこんな感じ。
材質はクロムパナジウム。MADE IN GERMANY

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パッケージの表示はこんな感じ。
ボールマンはドイツ語なのでNが二つ並ぶスペル。BOLLMANではない。


メーカーリンク
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参考:Grip-on(スペイン製)はこんな感じ。
リンク先は、いきなり音が出るのでご注意を!
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スペイン製のグリップオンもレバーを起こして解放するタイプなのだが、グリップオン製は二つの大きな特徴があるのですぐに区別が付く。一つ目は調整ネジの部分に固定用のナットが付いていること。二つ目は使われているリベットの頭が凹んでいるということ。あと、全部のOEM先に使われている仕様ではないが、ボディが塗装仕上げになっているのもGrip-onの特徴である。


E-Z LOCK (バイスグリップ以外の選択 その2)

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今回紹介するのは,アメリカ製のロッキングプライヤー。前回紹介したボールマングリップはバイスグリップと類似型のプライヤーだったのでバイスプライヤーと表記したが,今回はバイスグリップとは違形状のプライヤーなので,あえてロッキングプライヤーという名称を使う。まぁ,バイスグリップもロッキングプライヤーには違いないのだが…。
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E-Z LOCK ロッキングプライヤー
見ての通り,一番下がオリジナルのE-Z LOCK。上の2つはOEM品のクラフツマンでAUTO LOCKという名称で売られていた製品だ。オリジナルはメッキ仕様。クラフツマンはブラック仕上げとなっている。賢明な閲覧者諸氏は今回記事の書庫が絶版輸入工具になっているのを気が付かれたと思うが,このプライヤーを製造していたPONY TOOLは残念ながら昨年の6月に業務を停止しているのだ。未だWEBページは残っているが工事中になっており,連絡先が明記されているだけ。しかしながら在庫は市場に残っているようで,アマゾンなどで今でも販売されている。

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調整ネジはこんな感じ
EーZ LOCKは開き幅調整をこのネジで行う。ちょっと雑な作りで,ブレないように針金を曲げただけ?のような金具で押さえている。つまみの径が小さいのと,金具が邪魔をしてちょっと回しづらいのが残念。

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開口部はこんな感じ
見ての通り,この工具は鍛造品ではない。工具鋼で焼きは入っている?のだろうが,鉄板を積層させたリベット止めの材質である。正式名称ではないと思うが,俺の場合このような工具を「積層鋼板工具」と呼んでいる。この形状を見て,工具マニアの方ならばロボグリップを思い浮かべるだろう。

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これが積層鋼板工具?だ!
上がご存じ?ロボグリップでOEM品のクラフツマンブランドの物。もちろんアメリカ製。下はサザンクロスという早回し専用のレンチ。製造元は不明だが,見ての通りアメリカ製である。

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積層鋼板工具の開口部はこんな感じ
上のE-Z LOCKと全く同じだ。もしかしたら製造元が同じ可能性もある。


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これが昨年6月閉鎖のイリノイ州シカゴにあったアジャスタブルクランプカンパニー(ポニーツール)の工場である。同社は1903年操業の老舗なのだが,やはりチャイナ製をはじめとする安価な工具にシェアを奪われ会社が傾いたのだろう。クランプという単純な構造の工具?が主力ゆえ価格面で勝負出来なかったのだろうか。看板から判ると思うが,主なブランドはJORGENSENとPONY。2013年には会社名自体がPONY TOOLとなるが,そのPONY TOOLも2016年に操業停止することになる。
 
蛇足だが,JORGENSENの木製クランプはアマゾンなどで未だ購入可能のようである。味のある工具だし,使い道は無いかもしれないが一個買っとくか(笑。

FACOMのロッキングプライヤー(バイスグリップ以外の選択 その3)

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すっかりシリーズ化してしまった?「バイスグリップ以外の選択」(笑。今回紹介するのはファコム製のロッキングプライヤー。これもまたバイスグリップとは似ても似つかない?オリジナル形状を持つ製品群である。
イメージ 1FACOM製ロッキングプライヤー3種。上から,No.114.8,No.509,No.T5.L
厳密に言うと一番上のNo.114.8はロッキングプライヤーではなく,ロックグリップレンチというプライヤーレンチにロック機構が付いたような工具である。しかしながら,これを今までレンチとして使ったことは殆ど無く,金属板を曲げるとか,クランプ的な使い方をする方が多い。ジョウにギザギザが無いゆえアルミ板を挟んだりしても傷付くことが少ないので重宝している。真ん中のNo.509はファコムのオリジナル形状品。あごの支点を変えられるので口を大きく開くことが出来て,ジョウが掴む対象物に対して平行に開くというのが大きな特徴である。一番下のNo.T5.Lもファコム独自の形状と機構を持つロッキングプライヤーだ。最大の特徴はロックをトリガーを引いて解除する機構か。しかし,ボディは大きくて重いため用途が限られるのか難点。蛇足だが,ファコム工具通の閲覧者の方は色がグレーなのでプラスチックハンドルのT5.1Lじゃないの?と思うだろう。しかし俺がこれを買った15年くらい前はアルミハンドルのT5.Lはグレーだった。その後プラスチックハンドルで色がグレーのT5.1Lが発売され,それと区別するために赤色にモデルチェンジしたと記憶している。ちなみに,この写真は各プライヤーの最大掴み幅である。


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開口部はこんな感じ。左から,No.114.8,No.509,No.T5.L
No.114.8はレンチなのでギザ無し。No.509は上顎に溝があるのが特徴。No.T5Lはごく普通の?形状である。


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No,509の上顎に切ってある溝
細い丸棒などを垂直に掴むために切ってある。下顎には付いていない。この溝はファコムの500番台ロッキングプライヤーの中で,顎の支点が可変出来るロッキングプライヤーのみに付いている。蛇足だが,ファコムにはバイスグリップタイプのロッキングプライヤー(No.513とNo.517)もあり,こちらの方は形状から見て明らかにグリップオンのOEMでスペイン製だろう。


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No,509のジョウを開いた状態
支点位置が可変で平行に開くのがよく解ると思う。


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No.T5.Lのリリーストリガー
この部分を引くことによりロック機構は解除される。カタログの説明では,Trigger releseと書いてあり,この機構をメーカーはショックフリーワンハンドリリースシステムと呼んでいる。確かに,トリガーを引くと自動的にカチャッと開くのでショックは少ない感じだ。


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No.T5.Lの開き幅調整ネジ
ジョウの開き幅の調整はFACOMと書かれた帯が付いている部分のツマミを回す。他社のバイスグリップタイプのロッキングプライヤーと違ってツマミ部分が飛び出てこない秀逸な機構だ。


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No.114.8とNo.509の開き幅調整ネジ
こちらのジョウの調整はこの部分を回して行う。これもまたネジが飛び出rことも無く開き幅の調整が出来る優れた機構だ。


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BREVETE
これらの工具には見慣れない刻印がある。何の意味かと思ったら「特許」…。フランスの工具なのでフランス語の刻印なのだ。他の国の工具なら間違いなくPAT.もしくはPATENTと記載されるところだ。さすが?英語に媚びないフランス人といったところか。ちなみに,No.509はUS PAT.3981209という1976年のパテント,No.T5.LはUS PAT66227080という1996年のパテントとUS PAT.D399398という1998年のデザインパテントで作られている。特許の所有者はすべてFACOMで,この型のロッキングプライヤーは他社からは発売はされていないので,仮に自社工場製ではないにしても単なる他社のOEM製品ということではなさそうだ。子会社のBOSTにFACOMのNo.500と同形状のロッキングプライヤーがあるので,BOSTに作らせている可能性が高いと思う。さらに蛇足を書くと,これらの工具にはFRANCEという刻印は一切無く生産国がフランスかどうかを確認できていない。


Eastbound MotoWinch (イーストバウンド・モトウィンチ)

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この工具は誰のだ?オラんだ・・・!というわけで,古典的なギャグをカマしつつブログが復活!(笑。
久々に紹介する工具は,つい最近オランダから輸入したこれ。
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EastboundのMotoWinch
ちょっと前に,海外のアドベンチャーライダー界隈?で話題になっていた製品だ。これだけ見てもこれが何に使われる工具なのか全く想像が付かないと思う。しかし,バイクがフル装備で全重量300kg以上あるであろうアドベンチャーライダーにとっては、この工具が救世主となることは間違いないだろう。俺もこれを知ったとき、「そうか!この手があったか!」と感動したものである。で,これの使い方はというと・・・。

使い方はこんな感じ。
要は,つっかえ棒を介してウインチで引き上げる訳だ。これでモトウインチという商品名が理解出来たかと思う。
俺も以前に林道で,バイクが下り側に倒れ込んで起こすのに苦労した思い出がある。そんなに重くないバイクにもかかわらず,荷物が満載のバイクは掴む場所もないため容易には起こせなかった。まぁ,「色男,金と力は無かりけり・・・」なので?当然と言えば当然なのだが(笑。冗談はともかく,そのときは簡単に引き起こす工具があったら・・・と真剣に感じたものだ。ちなみに,上の写真で白い丸型の部品とその上のクサビ型の部品は両方ともオプションで,丸型の物はLoad spreader foot plateという地面へのめり込み防止プレート。クサビ型の物はビードブレーカーだ。ちなみに,ビードブレーカーは下のビデオのように使う。蛇足だが,このモトウィンチは決してサイドのパニヤケースに入れてはいけない。理由は?護得久栄昇先生ならこう言うだろう。「わかるよねぇ~!」(笑。
だって,入れたケース側に倒れたら出せないじゃん。

ビードブレーカーとタイヤプロセットの使い方
今回,どうせ送料は殆ど変わらないので,このビデオにも出てくるタイヤプロセットというタイヤレバーセットも一緒に輸入してみた。

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タイヤプロセットとそのオプション。
向かって右側の上下がタイヤプロセット。上がリングスパナ2サイズ(自分のバイクのサイズを選択),とビードブレーカー(モトウィンチのビードブレーカーとは別物)。下がタイヤレバーヘッド2個と二段継ぎのハンドル2セットだ。左側のリングスパナ3個は別売りオプションのサイズである。要はこの5サイズの中から選択可能な2サイズがセットに含まれているのだ。ちなみに,サイズは17,22,24,27,32mmとなっている。

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タイヤレバーはこんな感じ。
PBなどのスプーンタイプよりも若干厚みがある。材質はエアロスペーススペックのT6アルミニウムをフライス加工した物なので軽量で高強度。ほかのリングスパナやビードブレーカーも同じ材質である。

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ビードブレーカー(左)とリングスパナ(右)
上で説明のとおりエアロスペーススペックのT6アルミニウム製。リング部は面接触っぽい加工がなされているが,面接触理論に基づいた加工ではなく,単に角を丸くしているだけだろう。蛇足だが,最新の物はメーカー名やサイズがレーザー刻印されているみたいだ。俺が注文したのは3月初旬だが,そのときのメーカーHP画像はレーザー刻印が無かったので,つい最近モデルチェンジしたのだろう。

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差し込み部はこんな感じ。
何故かリングスパナにはOリングが付いておらず,ハンドルに差し込んでも下を向けると抜けてしまう。これは何か理由があるのだろうか?HPにあるレーザー刻印付きの現行機種も付いていないのだ。ちなみに,写真には載せていないがOリングのスペアが付属品として4本付いている。

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TIPTOPのタイヤパッチセットはオマケ
インボイスとかには何も書いていなかったが,最近は殆ど見かけないTIPTOPのパッチセットがサービスで?一緒に入っていた。蛇足だが,今でもこの製品はドイツ製だ。


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EASTBOUND
未だ日本に輸入元は無いようなので欲しい人は個人輸入しましょう。2週間くらいで届きます。


まる子やぁ~!(MALCO TY4G)

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MALCO PRODUCTSといっても,自動車関係では殆ど縁のないブランドだろう。1950年創業の空調工事や板金などの専門工具を得意とするアメリカのメーカーで,今も殆どの製品がMADE IN USAだ。で,今回紹介するのはTY4Gという結束バンドをカットする工具である。
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2つのカットオフタイツール
左が従来から持っているストレートの12-255(絶版品),右が今回輸入したMALCOのTY4Gだ。別に,ストレートの使用感に特に不満も無かったが,これの元になった工具があるはずと,調べたらアメリカのメーカーで何社か作っていることがわかった。有名どころでは電工工具で有名なKLEINなどが作っている。さらに調べて見たら,12-255と同じと思われる物がアメリカのアマゾンで$10程度で売られていた。で,これの使い方はというと・・・。

ようつべにアップされているTY4Gのプロモーションビデオ
 
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スプリング形状は違う。
見てのとおり下がTY4G。やはり,安い物はちゃんとしたスプリングを使っていないか・・・。

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先端形状はこんな感じ。
まぁ,これは設計が違うから形状が違うのは当たり前だが。

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こんな感じで結束バンドを締める。
最後に,メッキのレバーを引くと,余分な部分がカットされる。TY4Gは手動カットだが,TY6という締めた瞬間に自動的にカットされる上級機種もある。蛇足だが,Gはビニルグリップが付く機種で,単なるTY4はグリップが付かない。

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しかし,切り口が比較的綺麗なのは安いストレートの方・・・!(泣。
左がストレート,右がMALCOである。ストレートの方も完全にツライチに切れている訳ではないが,
MALCOは見事に切り口が出ている。蛇足だが,アメリカ製の工具のテストなので某バイクメーカーの純正であるアメリカ製の結束バンドを使ってみた。(某と書いてもオレンジ色で誰でも判るってか)

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結局,余分な切り口はニッパーで切るしかない・・・!(苦笑。
で,切り方だが,普通の切り方は右だが,俺は左のように切っている。この切り方の方が切り口が潰れる感じになり,より綺麗に切れる。(ような気がする?)蛇足だが,左のニッパーは今は無きドイツのベルツァーTITAN2000,右はクニペックスのステンレス製ニッパー7803125である。どちらかといえば,クニペックスがこの用途専門かな。

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オマケ!結束バンドの呼び方
業界やメーカーが違うだけでこれだけ呼び方が変わる物も珍しいと思う。多くの場合,ギヤレンチのように元祖の商品名が呼び方の代名詞になってしまうものだが,結束バンドの場合はそうならなかったようだ。個々の名称は各社の商標でもあるし,混乱を避けるため現在では一般的名称として「結束バンド」で統一されているようである。さて,君はどう呼んでいるのか?

タイラップ TY-RAP
アメリカのトーマス&ベッツが販売。これこそオリジナルで,1958年に発明された世界初の結束バンドである。ちなみに現在,トーマス&ベッツはスイスが本拠地のABBという多国籍企業の傘下だ。

インシュロック INSULOK
ヘラマンタイトンが販売。元々はイギリスのヘラマンエレクトリックという会社が吸収したインシュロイドという会社の結束バンドの商品名INSULOKで,その後,会社名がタイトンからヘラマンタイトンになり現在に至っている。

パンタイ PAN-TY
アメリカの電材メーカであるパンドウィットが販売。この会社の結束バンドがPAN-TYだ。あまり聞かない名称だが,特殊な形状の物も販売しているので独自のシェアを持っているようである。
https://www.panduit.co.jp/products/iei/cabletie/
 
コンベックス CONVEX
芝軽粗材が販売している結束バンドの商品名がCONVEX。日本の会社が販売しているゆえ,これは日本だけの呼び方か?コンベックスは巻き尺の呼び方でもあるのでちょっと紛らわしい。

ロックタイ LOCK TIE
オーム電機が販売している結束バンドの商品名がロックタイ。これもコンベックス同様に日本の会社が販売しているゆえ日本だけの呼び方かも。英語表記は特に無いようだ。.製品自体は台湾かチャイナあたりの製造のようだが。

ケーブルタイ CABLE TIE
エスジー工業が販売している結束バンドの商品名がケーブルタイ。ケーブルタイと言う名称は一般的になってしまったからか?SGケーブルタイという名称で販売している。金型から生産まで純粋に日本製を売り物にしている製品だ。
http://www.sg-net.co.jp/products/cable/index.html

しめしめ SHIMESHIME 
仁礼工業が販売している結束バンドの商品名がしめしめ。これは上の各メーカーが販売している物とは違い,長尺のバンドと結束部を組み合わせて使うフリーサイズの結束バンドだ。しめしめという名称を使っているのは聞いたことはないが,梱包業界では使っていそうな気がする???

これの日本支社はヤバイ!(MANCO,INC.)

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先日、実家にある「舶来工具資料館」(通称:物置)から懐かしい?物が出てきた。確か30年くらい前に手に入れた物だ。もったいなくて?使ってなかったのでそのまま未開封で劣化してしまった物だ(苦笑。
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MANCO,INCのダックテープ
見ての通りガムテープであるが、当時「アメリカのガムテープは性能がすごいらしいぞ!」という噂を耳にしていたのでアメリカに行った友人に買ってきてもらったのだ。しかも,ブランド指定である。そのブランドとは・・・?「MANCO,INC 」日本語で書けばマンコ社!(笑。その友人にも「絶対このブランドで!マンコ社のね!」と依頼したものだ。あらかじめ断っておくが,今回の記事中のマンコは女性器を指す放送禁止用語ではない。あくまで会社の名前である。勘違いをされないように。だから,マ○コとわざわざ伏せ字にする必要もないのだ。マンコ社!うーん。良い名前だなぁ(笑。よーし,もう一回書いちゃうぞ。マンコ社!(笑。

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裏面はこんな感じ
さて,話を本題に戻そう。元々アメリカではこの手の製品をガムテープではなくダクトテープといい,主に通気ダクトの補修等に使われる物。色はシルバーしかなく選択の余地はなかった。それを1978年に初めてカラフルな色で製品化したのがこのマンコ社なのだ。MANCOの名前は工具ブランドであるMATCOやEASCOなどと同じく略称が元で,Melvin A. Anderson Companyの頭文字から来ている。調べていないが,前回の記事のMALCOもおそらく略称だろう。英語圏で「***CO」というブランド名があったらほぼ間違いなく略称が元ネタと考えていい。

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これが,シルバー1色の定番ダクトテープ
もちろん?これもアメリカ製。NASHUA社の製品だ。ちょっと前にコストコで購入。

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MANCO,INC(マンコ社)のロゴ
マンコ社の沿革を簡単に書くと,1950年Melvin A. Anderson Company設立。その後,1971年にJack Kahlに買収されManco,Inc.に改名。1980年,DACK TAPEという名称を商標登録。1984年からはすべての製品がDACK TAPEという名称になる。同年,マスコットであるマンコ・T・ダックも誕生。1998年,ドイツのHenkel Group傘下になる。2002年,マスコットキャラクターのManco T. DuckはTrust E. Duckと改名。そして,2003年Manco、Inc.は、名称をHenkel Consumer Adhesives、Inc.に改名。2009年にはDUCK TAPEブランドはShurTech Brands(Shurtape Technologies, LLC)に買収され現在に至る。

1971年,マンコ社設立。
2003年,マンコ社オワタ \(^o^)/・・・(泣。

って,何が「(泣。」なのかよくわかりませんが・・・。じつに惜しい?のはこれの日本支社が出来る前に社名が無くなってしまった事か(笑。まぁ,結果的には出来なくて良かったのかもしれない。会社の電話受付嬢は「はい,マンコ社でございます。」と応対しなきゃならないし,社員は名刺交換時に「マンコ社の○○でございます」と名乗らなきゃならないし,社員の子供は「お前の父ちゃんマンコ社だろ~!」とイジメられるかもしれない。社員募集にも支障があるだろう。

それにも増して,もっと困るのがマスコミだ。仮に,マンコ社が不祥事を起こせば新聞やニュースで取り上げない訳にはいかない。ロッキード事件やグリコ森永事件(古いなぁ)のように会社名を付けた事件名にするのにも支障をきたすだろう。「今回のマンコ事件は・・・」なんてニュースで流せるのか?。会社名で放送禁止用語じゃないからここぞとばかりに嬉々として読み上げたりしてな・・・(笑。

と,思ったら過去の似たような事例を発見!
その昔,ボボ・ブラジルというプロレスラーがいたのだが,その時は熊本あたり九州の一部の地方ではプロレス実況中継放送に支障をきたしたという・・・!この地方でボボはまさに女性器を指す言葉だったからである・・・!。


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トラスト・E・ ダック
かつて,マンコ・T・ダックと呼ばれていたマスコットキャラのアヒル。厳密に言うと?アヒルの顔は当時から少しづつ変化している。このキャラは三代目かな?現在ではこのロゴその物がブランド名となっている。



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親会社のシュアーテープテクノロジーズのロゴ


日本国内ではShurtape製品(パワーテープ)をアサヒペンが扱っている。
(ちょっと前まではDUCKブランドとして売っていた)


アメリカ製のバイスグリップが復活?

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久々の更新である。手持ちのスマホが古いゆえ,自分のスマホから自分のページが見られないという事態に陥って,益々ブログが疎遠になる今日この頃・・・!

で,今回のタイトルである本題に入ろう。。
バイスグリップがチャイナ製にシフトしてもう10年が経つ。当時,工具について色々と語ろうのHPで「もう2度とアメリカ製の復活は無いだろう。」と書いたが,なんと!大統領の方針に沿ってなのか?アメリカ製が復活したのだ。もちろん,VISE-GRIPという名称はIRWINの登録商標なので使えないが,Eagle Gripという名称で復活したのである。

ネブラスカのデウィットにあったピーターセン時代から続いた工場が10年ぶり稼働を始めた。ここで生産されるイーグルグリップというバイスプライヤーは10月19日に発表。22日から生産が開始され,来年5月にはナショナルハードウェアショーで正式にデビューするという。おそらく,日本で入手可能になるのは約1年後くらいだろう。ともあれ,名前は変わってもアメリカ製のバイスグリップそのものが入手出来ることは喜ぶべきことだ。まる子やぁ~!お前はいい子じゃのう。
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Eagle Grip生産第一号を持つネブラスカ州知事のPete Ricketts氏
見たところバイスグリップそのもの。名前こそ違うがピーターセンのバイスグリップが復活したのだ・・・!



クリンピングツール(いわゆる電工ペンチ)

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またまた超久しぶりの更新・・・。今回は舶来工具と呼べない工具ですが,とりあえず輸入工具ということで・・・。

久々に?国内メーカーの工具を買った。しかし,例に漏れず?台湾製。しかし,チャイナ製のクオリティとは比べるまでもなく,今や台湾製工具は一流品の仲間に入りつつあるのだ・・・!そして,最近は台湾製工具も正当に評価されている?ようで,この工具も発売後爆発的に売れたのか?ずっと欠品状態が続いていた。あまり頻繁に使う工具ではないし,他にも圧着工具はあるのでバックオーダーにしていたのだが,つい先日それが入荷したという訳なのだ。メーカーのHP見ると12月19日付の新製品のように書いているが・・・。

で,今回買った工具は一番左のもの。イメージ 1
FUJIYA:FA203
代のFUJIYAのクリンピングツールを並べてみた。過去の記事https://blogs.yahoo.co.jp/gos_ves/34911520.html で書いたとおりクニペックス互換?の工具(笑。右の物だけが日本製で,真ん中のと今回買った左の物は台湾製である。今度のフジヤの新製品発売に追従して,クニペックスもこの形のモデルを追加したら大笑いなんだが。蛇足だが,過去記事のタイトル「非て似なる」は造語ですからね。お間違いなく。書き間違いだと思っているヤツがいたのだ(笑。

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先端の形状はこんな感じ。
いかに今回買ったFA203の頭が小さいか判ると思う。クリンピングツールにはどこのメーカーもビスカッターが付いていて,ほぼ同じ形状をしているが実際のところビスカッターを使う人が何人いるのだろう?この,ビスカッターが付いているがゆえ頭が大きくなり使い勝手が悪い。奥に入り込んだ配線を圧着するとき,何度この頭の大きさに泣かされたことか・・・!ビスカッタ-を廃止し,圧着工具としての機能だけを残ば頭を小さく出来るという事に気がついた人はさすがだと思う。FA203は未だ狭いところでは活躍していないが,この頭の小ささが役に立つときがき来ることは間違いないだろう。

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圧着部の厚さはこんな感じ。
デジタルノギスで厚さを測ろうとしたら,まさかの?電池切れ(苦笑。やっぱり時々しか使わない物は電池式じゃ駄目で,ローテクに勝る物は無いな。普通のノギスをわざわざガレージまで取りに行くのも面倒なので,WEBカタログに載ってんだろ。って見てみたら何故か厚さは記載されておらず・・・!まぁ,国産時よりかは明らかに厚いが,台湾製になってからは厚さは変わっていないのは確認できた。(真ん中の物と厚さがまったく同じ) 

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潰れ方はこんな感じ。
圧着部が厚いゆえ,芯線被覆ともに一回づつで圧着出来る.潰れ方も申し分ない。やっぱり日本規格の圧着端子は日本ブランドの工具じゃなけりゃ駄目というのを今回も再確認。ちなみに,他のメーカーの潰れ方については,過去にHPにアップしていますので参考にどうぞ。ただし,だいぶ前の記事なので現行機種とまったく同じかは判りませんが・・・。

舶来工具について色々と語ろうHP:ダメだった輸入工具

メーカーHP:フジ矢 FA203


オートサービスショー2019事前登録受け付け中!

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2年に1度開催される工具マニアの祭典?であるオートザービスショー。今年2019年は開催年。業界向けのショーであるがゆえ,昔は,一般客の場合入場料を払わなければならなくて,しかも,開催日が金,土の2日間という,普通の人?には敷居の高いショーだった。ところが,近年のショーは金,土,日の3日間の開催になり,入場料も事前登録すればタダという,だいぶ行きやすいショーになったのだが・・・!

 しかし,残念な事に今年の開催は5月16日(木),17日(金),18日(土)の3日間になり,しかも,最終日の土曜日の閉場は15:00・・・!という,またもや普通のサラリーマンにとっては敷居の高い開催日になってしまった。事前登録受付は3月14日から始まっており,開催日が例年より早まっため、当然?受付も早まったようである。あと,注意したいのは,今回は会場が変更になっている事か。おそらく,オリンピック関連でビックサイト本館が使えないからだろう。この青海展示場というのは仮設展示場らしい。ゆりかもめの最寄り駅(青海駅)も違うので注意しましょう。どちらかと言えば,りんかい線の東京テレポート駅が直近ですね。


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