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Channel: ☆舶来工具について色々と語ろう☆
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MILBAR以外の選択

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超久々の更新(苦笑。
今回の記事はワイヤーツイスター。思えばワイヤーツイスター3連発記事を書いたのはもう3年近く前だ。そのロビンソンの記事の中で,「俺の記憶では当時ワイヤーツイスターを生産していたのは全世界でロビンソンとミルバーともう一社(メーカー未確認)の3社しかなかったように思う。」と書いたが,ついにそのもう1社の生産品と思われる物が手に入った。
イメージ 1
もちろん,Made in U.S.A表示のアメリカ製…と書きたいところだが、残念ながら部品が100%アメリカ製ではないようで,Assembled in U.S.Aである。ちなみに,BSIとはBRIGHT SOLUTIONS INTERNATIONALという会社名の略だ。このタイプのワイヤーツイスターはミルバーやロビンソンには無かった形で,30年くらい前に未だ両社が片方向のツイスターしか発売していない頃,すでにこの形の左右回転方向切り替え式のツイスターが存在していたのだ。


イメージ 2
回転部分はこんな感じ。
スライド式の左右切り替えがあり,中央の位置にすると固定される。ラチェット機構も付いていて,ノブを引き出さない時でもカチカチと回すことが出来る。ワイヤーツイスターに固定は要らないのでは?と思うが,この回転部のユニットは他の工具からの流用かもしれない。


イメージ 3
クラフツマンのオートマチックドライバー
オートマチックドライバーとは,押し込むと自動的に軸が回転してネジを回す工具である。電動ドリルが普及する前は木工用ドライバーとして一世を風靡した大変便利な?ドライバーだ。回転部分はこの工具の流用では?と思われる。写真を合成してしまったので解りにくいかと思うが,一番上が全体像,その下がワイヤーツイスターと同形状の切り替え部、一番下がその拡大(裏側)。クラフツマンだがアメリカ製ではなくドイツ製だ。蛇足だが,かつてベツセルにも同型の1500や151230という品番のオートマチックドライバーがあったのだがすでに廃盤のようだ。

イメージ 4
シュローダーのラチェットタップハンドル
ドイツ製という文章を読んで,これの切り替え部を思い浮かべた人も多いだろう。ワイヤーツイスターやオートマチックドライバーとまったく同形状だ。しかし,この形のタップハンドルもパチ物が多いよなぁ。まぁ,すでにパテントは切れているだろうから模倣しても何ら問題のないジェネリック薬品みたいな物なんだけどね。


イメージ 5
1980年代のベルツァーのワイヤーツイスター3機種
(写真は世界の一流工具図鑑より)
一番下は明らかにミルバー製(11Wと同型)だが,上の2機種は今回紹介したBSIと同じ機構を持っているツイスターである。



イメージ 6
現行のEU圏ブランドのワイヤーツイスター
(写真はネットからの拾い画像より)
上がベルツアー時代と同品番(2855)のバーコ。下はスタビレー。この2機種は今回紹介したBSIと同機構の回転部を持つ。蛇足だが,バーコの2855は最近モデルチェンジしたようで,メーカーのHPには未だこの型で載っているが,とある外国の販売店画像はミルバーの41Wと同じ型になっていたので,どうやらバーコもミルバーのOEM品になってしまったようだ。そして,今回紹介したBSIのワイヤーツイスターも生産中止との噂…!バーコのモデルチェンジやBSIの生産中止となると,気になるのはこれの生産元の廃業や吸収合併とかだが…。調べたらその訳が判明した。

なんと!つい先日の12月16日に,
BRIGHT SOLUTIONS INTERNATIONALは
Stride Toolに買収されていた!!!

結局,BSIのワイヤーツイスターを手に入れたときは「MILBAR以外の選択」だったのだが,今となってはミルバー以外の選択は無くなってしまった。何故なら,そのMILBARはSTRIDE TOOL傘下で同社のブランドだからである。おそらく,この先BSIのワイヤーツイスターはバーコと同じようにミルバーのOEMに換わるだろう。もしかしたらスタビレーもミルバーのOEMに換わるかもしれない。未だ間に合う。このスライド式切り替え部を持つワイヤーツイスターを手に入れたいならばチャンスは今しかない…!。







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